磐梯熱海温泉 熱海荘 - Atamiso in Bandaiatami
裏磐梯でうろうろしているうちに、陽も傾いてきた。
今夜は何処かに泊まっちゃう? そうしちゃいましょう!
ということで、選んだ先は
磐梯熱海温泉にある「熱海荘

この宿には8年前の春にも泊まったことがあって
お料理が美味しかったという記憶がある。
自家製唐墨があまりにも美味しいので
追加注文をして、それを肴に
お酒を飲んだという記憶も蘇ってきた。
そう、あのときは、母も一緒だった。

今回再び訪れてみて、やはりこの宿は、いいなと思った。
華美な装飾は一切なく
清潔かつ静謐な空気が、宿全体を包み込んでいる。

案内されたのは「草月」というお部屋。
外庭に露天風呂が付いていた。

夕食までに30分ほどあったので
五百川に面している大きい方のお風呂に
姉と一緒に浸かった。

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露天風呂からは、川面が見下ろせて
湯に浸かると、対岸の岩山の緑を見渡すことができる。

湯上がりに脱衣室の縁側から写真を撮っていたら
山の端から美しい直線を保ったままの、飛行機雲が見えた。

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夕食は中庭に面したダイニングルームでいただいた。
お酒の選択は姉にお任せで
まずはサッポロビールの黒ラベルで乾杯をした。

旅館で夕食を始めるときに
仲居さんがお酌をしてくれることが多い。
なので、注がれたあと、乾杯をしながら
いつも思うのだけれど・・・。

おおむね良い印象が残るお宿の仲居さんは
その乾杯を見ていて、微笑んでくれる。
それは、一緒に乾杯をしたような
本当にあたたかい、微笑み。

この夜、私たちの担当だった若い女性も
私たちの乾杯を見たあと
ふんわりとした素敵な笑顔を見せてくれた。

微笑みの伝播とでもいうのだろうか。
自然な微笑みは
素晴らしいホスピタリティだと思う。

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夕食のお品書きを見たあとで
姉が選んだのは、モンラッシュ。
VINCENT GIRARDIN PULIGNY MONTRACHET 1er CRU LES REFERTS 2000

洋梨のような香りがエレガントで
しっかりした果実味と適度な酸味が感じられた。
特に蛸の揚げ物との相性が印象的だった。

そう言えば
天ぷらとモンラッシュのマリアージュを教えてくれたのは
ご近所のY氏だったなあ、と思い出した。
何度かご一緒した麹町の天ぷら屋さん。
ご主人は会津のご出身ではなかったかな。

この宿にはロビーに小型のワインセラーが3台あり
直接ボトルを見て選ぶことが出来る。
しかもボトルの裏側に小さなシールが貼ってあり
プライスが表示されている。
明朗であるうえに、リーズナブルなところも嬉しい。

ダイニングルームを使ったのは私たちだけで
のんびりお喋りをしながら、食事を楽しんだ。
コースの締めのご飯には、自家製の唐墨が添えられていた。

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目覚まし猫はお留守番なので
明け方起こされることもなく
しっかり睡眠をとることが出来た。

起きてすぐに向かったのは、お部屋の露天風呂。
空を見上げると、まぶしいほどの青空が。
すでに夏と思える気温のなか
ぬるめのお湯が快適だった。

朝食も前夜と同じダイニングルームでいただいた。
久しぶりの、旅館の朝ご飯。
大好きな鯵の干物と浅利のお味噌汁
納豆に、わくわくした。

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特に気に入ったのは鰊と磐梯細筍の煮物。
甘めのお味付けがおいしーいと感激していたら
姉が自分の分をわけてくれた。

出発前、再び川沿いの露天風呂を堪能した。
明るい太陽の下で温泉に入りながら
この日の計画を検討した。

姉の希望は、裏磐梯の毘沙門沼でボートを漕ぐこと。
私の希望は、喜多方の喜一で昼ご飯を食べること。
もちろん、互いの希望は、すんなり受け入れられた。

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by Margaux2004 | 2007-06-30 23:52 | Trip